転職者の声

【ラストチャンス(?)】Yさん(47歳)

Yさん(47歳) エレクトロニクス商社 営業

オフ・ビートを通じて転職活動をされていらっしゃる方々は、
年齢・経験さらに希望職種と野望(笑)の全てにおいて、
個々に事情が異なることと思います。

昨今、日本国内においても、職業感についての
欧米化への風潮が、当然のように見受けられ、
終身雇用から実力自由主義へと移っています。

と同時に、自主離職であろうが会社都合であろうが、
後ろ向きではなく、積極的な転職活動へと明るく
行動している方々が多いのも事実です。

そのような中で、一つの会社&ポジションに固執することなく、
多くのチャレンジを踏み自らの可能性を切り開く転職活動は、
まさに活動家として人生を掛けた旅をしているに等しいとの
思いが私にはあります。

なぜならば、私はこれを実践する形で、人より多くの
会社数と離就職を経験しているからです。

たまたま、約10年前に2回目の転職をしたときに、
エージェント会社から受けたインタビュー記事が、
先日、リバイバル記事としてWebに転載されました。

当時、私が記した寄稿内容は、まさに当時、もっとも
公私共に充実していた時期で、家庭と仕事の両立が
十分出来ていた時期でした。

それから現在に至る10年間に起こった変化が、
誤った方向性に移っていったことを証明することにもなりました。
そして現在、人生で5度目の転職を行い、新天地で
働き始めたところです。

学卒後に入社した日本企業にて、エンジニアとして
約13年勤務した後の30代半ばで、外資系メーカーの
営業職に応募しました。

ここで、自らの力とチームワークを試す機会を得られ、
結果的に、ゼロビジネスからUSD250億の年間売り上げを
達成することに成功しました。

その功績が注目され、2社目・3社目の転職を経て、
着実に実績を重ねていきました。

その間、大きな病気や事故もなく、順調に見えて
いましたが、40歳代も後半に差し掛かったところで、
ひとつ足踏み状態となる出来事が起こりました。
<部下を含めたリストラ候補となりました。>

10年前の転職から現在まで、ビジネス環境は
ドラスティックに変化しました。

インターネットとWEBを駆使すること、高機能化した
携帯電話とネットワークインフラの充実は、
10年前時点での想像を遥かに超えていると思います。

この間、最先端の製品を扱うメーカーに籍を置いていた
私にとって、競合他社や競争相手に負けることが許されない
精神的なプレッシャーや拘束時間が長く、
家庭に帰れば寝るだけという環境で有った事も事実です。

そして、その結果がリストラ候補という予期しない形で、
私に降りかかりました。

本来ならば、「お先真っ暗」「どうしよう」「何も手につかない」と
いう心情になりますが、私の場合は、
「精神的かつ時間的な余裕が出来たぞ。
いまこそ家族との時間がメインになる!」との思いに変わりました。

それもそのはず、10年前に充実していた家族との団欒の
優先順位は当然下がっていましたし、10年間も、
ワガママし放題のビジネスへの取り組み姿勢を優先し、
「前に進むのみ!」「いけいけ!」で、正に家庭を顧みず、
馬車馬のように走り続けていました。

そのため、子供たちの運動会や行事に参加せず海外出張するなど、
父親としてというより人間としての問題がありました。

リストラ候補になり、私は変わりました。

毎日の掃除・洗濯・食事作りは当たり前、家庭菜園で
朝4時半に起床して農作物の手入れ、私専用だった
大型車や大型バイクを売却し、妻専用の軽乗用車は
地デジTV仕様にして家族全員で活用し、
子供たちとの会話も増えました。

10年前に出来ていた「オン&オフの両立」を、取り戻すことが
出来たのです。

もちろん、このような心情になるのに、先の震災の影響が
ゼロとは言えません。

仙台在住の知人は、家族思いの模範ですが、震災では、
ご自宅の100メートル手前まで、津波が押し寄せました。

当然、家族の安否を最優先に確認し、自宅と避難所を
何度も往復する日々を1ヶ月程度続けたそうです。

ゴールデンウィークに、後片付けのお手伝いのため訪問しましたが、
たった100メートル先には、地獄絵がありました。

テレビや新聞報道では知りえない、何とも形容しようの無い
「匂い」や「ホコリ・チリ」が、現場には漂っています。

今回の再就職先は、相変わらずハイテク分野です。
再びビジネス主体の生活に戻る可能性も否定できません。

しかしながら、上述した家族との団欒については、
継続させています。10年前の原点に戻れたようです。

私にとって、これがラストチャンスの転職と考えています。

その意味は、もちろん定年まで勤め上げるという事と同時に、
仕事も家庭も大事にすることで、自然災害などの
不慮の事故があった場合でも、後悔することが無いように
完璧に過ごしたい、という思いがあります。

これから10年先にどのような未来があるか、誰にも予想できません。

しかしながら、毎日、充実して大事に過ごす事、そのために
仕事に邁進して収入を確保すること、このように考えています。

ラストチャンス、それは最後という意味ではなく、今までの
出来事や積み残したことを最後まで完成させるための期間である、
ということが私の考え方です。

コンサルタントのコメント

「今までの全ての経験(楽しい経験、嬉しい経験、
辛い経験、悲しい経験)は、その人にとって、
全てプラスになる。」と、私は常々思っています。

それを如何に前向きに捉えて、前へ進んで行けるかが
大切なのだと思います。

そんなことを、あらためて考えさせられました。勉強になります。
これからは、立場が入れ替わって、人材を採用していただく
私共のお客さんになりますが、今後ともどうぞよろしくお願いします。

[北田]

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